練馬大根+江戸時代の循環型社会

事例2
元 高松小学校 満川尚美先生(現 練馬小学校)

特長

子どもたちの調べ学習について、総合学習の学習指導・調べ方指導をきちんと実施。
実施学年:小学校4年生

この授業の狙い

体験をもとに、さらに深い学びを追求している。

この授業実施のためのお助けガイド

子どもたちに適切なアドバイスが出来るように自分で山のように文献を集め、「大根ガイド」として子どもたちに提示。そして、子どもたちが本を手にとって調べられるよう、文献を可能な限り学校に揃えた。

具体的実践内容紹介

●練馬大根の収穫とたくあんづくり

高松小学校の4年生は、学校から徒歩5分の畑を借り、元PTA会長の指導のもと、練馬ダイコンの栽培を行った。深耕十耕といわれるダイコン畑の準備は、農家の方にお願いした。ダイコンを収穫した後たくあん漬けを作ったが、その際にダイコンを干すところから地元の漬け物工場の方に教えていただいた。

●大根収穫、江戸時代の大根づくりについて学ぶ

自分のまいた種が、何キロもの大きな大根に成長したときの感動、それを引き抜くときの力の入る感じ、収穫した大根を畑から学校まで運ぶときの重さ。一つひとつの体験が驚きの様子だった。
この体験をそのままで終わらせず、4年生の郷土の歴史の学習にからめて、江戸時代の練馬大根づくりを調べた。そのなかで、資料集で見つけた江戸時代の農民が、振り分け荷物を担いで江戸の町に商売に行く姿(下図)に着目させた。

以下、その時の子どもたちの発言。
「この人、ダイコンを10本もかついでいるよ」
「練馬から四谷まで歩いたらしい」
「すごくない?」
「うしろの桶は、肥え桶でしょ。郷土資料室にあったよね」
「あれに肥えを入れたら重いだろうな」
「それに、くせえよ」
「よくやったね」
体験が時間を越えて子どもたちに働きかけ、江戸時代の農民たちの労働へ思いをかき立てた瞬間である。

●大根収穫、江戸時代の大根づくりについて学ぶ

練馬大根栽培と、たくあんづくりという体験を通して、満川先生が子どもたちに伝えたかったのは、以下のような物質循環の世界だった。そして、物質循環という言葉は使わなくとも、物質循環の中に自分が居る、ということが分かると良いのではないかという感想です。

参考文献:『食農教育』(2003年9月号農文協)